求人広告を見る人の立場で考えよう

 求人広告を出しても中々応募者が現れない場合、過去の募集内容のどこが閲覧者を遠ざけているのかを見抜く力が必要になります。優れた広告マンはそうしたスキルを持ち合わせています。実例でその点をご説明しましょう。某会社の採用担当者と広告マンが求人広告について打ち合わせをしていたのですが、その採用担当者は応募資格を細かく指定する方針を固めていました。業務内容も細かく定まっており、決算、試算表、資金繰りを幹部に提言できる人、金融機関と交渉できる人、年齢は30代、といった縛りを用意していたのです。しかし広告マンは先見の明がある人で、このリクエストをそのまま受け付けたら必ず失敗すると確信しました。長年の経験から、求人広告に載せる情報は曖昧な方が良いと知っていたからです。そこで広告マンは、クライアントであるその採用担当者のリクエストをやんわりと否定し、応募資格を簡単な文句に変えるようにアドバイスしたのです。実際に掲載されたのは、「経理業務担当者を募集。大企業とは異なる自由な雰囲気の中で、総合的に働くことが出来る」というものでした。当初のリクエストにあった縛りのほとんどを削ったことがお分かりになるでしょう。この広告は功を奏し、たくさんの応募者が集まったのです。
 成功したのには理由があります。それまでの「長々とした応募資格」は、閲覧者にストレスを与えるものでした。実際の業務内容を細かく提示されても、閲覧者は「スキルの高い人に向けた広告だ」と思い込み、選択肢から除外しようとするのです。つまり求人広告は、自分にはハードルが高いと思い込ませてしまったら、その時点で失敗してしまうのです。未経験者にも能力の高い人は沢山いるわけですから、その人たちに訴求するような内容でなければなりません。

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